少女セクト
コアマガジン社から出版された成年コミックです。作者の玄鉄絢は一般のコミックなども描かれていますが、この少女セクトが代表作と言えます。 とあるお嬢様学校を舞台にしたガールズラブ漫画です。全二巻でDVD化もされています。
少女セクトの良さはまず、会話のお洒落さにあると思います。主人公の二人がお互いを好きなのに意地っ張りでなんだかんだで口喧嘩になってしまうところがあり、両方とも屁理屈こねなので、弾丸トークで言い合ったりします。そのやり取りや主人公以外の登場人物の会話もお洒落で面白いです。そういうのを楽しめる漫画は普通のコミックでもなかなかないと思います。
あと、複線が多いことも魅力の一つだと思います。登場人物の生活の断片を見せるような構成になっているし、短編一つ一つの終わり方が含みを持たせた終わり方になっているので、え？以前はどうだったんだ？とか、この後はどうなるんだ？という気持ちを煽られます。なので、この作品のスピンオフを読みたいなぁと思っていたのですが、同作者で、「イイタさんペイロード」という作品に続きが少し収録されているそうです。
また、設定がとても細かくて、コミックの各セクションによって登場人物の紹介や、なんとその持ち物の設定までずっしり注釈があります。作者の玄鉄絢さんのこだわりの強さと、作品への熱意が伝わります。
これは私の個人的な意見なのですが、私が通っていた学校は平凡な公立の学校だったので、お嬢様学校に憧れがあります。フィクションなので実際とは違うかもしれないけど、この漫画でハイソなお嬢様学校の学園生活を覗いているような気分になれて楽しかったです。そんなお嬢様達があんなことやそんなことを・・というのもポイントですよね？
そして、なぜか同じ学園の事なのに、短編ごとに制服が違うというところも見所だと思います。どの制服のデザインも可愛くて(羽織袴もあります)、作者さんに感謝です。その色々なタイプの制服でまぐわい合うというのも・・という事です。
成年コミックなので肝心のＨシーンはどうかというと、ガールズラブなのでハードなシーンなどはないのですが、ソフトな陵辱やイチャラブセックスなど、色んな女の子の色んなシチュエーションのＨが見られます。絵柄が可愛らしいので、エロのジャンルで括れば、女子高生、とかになるかと思います。
少女セクトは、兎に角エロい漫画が読みたい方には不向きかもしれませんが、ストーリー重視の百合漫画が読みたい方にはおすすめの本です。ぜひ一度読んでみて下さい。
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